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大阪市立東洋陶磁美術館「黒田泰蔵」展

大阪市立東洋陶磁美術館で黒田泰蔵さんの特別展をやっていたので行ってきました。名前は知っていましたが、実物を見るのは初めてです。60点ほど展示されてましたが、期待していた以上に感動しました。

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作品は以下のようなものです。

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黒田さんの作品は、全て白磁で通常使用できない緊張感のあるシンプルな造形です。観賞していると確かに心に感じるものがあります。紹介ビデオの中で「アートは、美しいものを作ると言う目的が先にあるのではなく、本来は、自分の心の中の問題を解決していくことなのだと思います」という言葉がありました。まさしくそのような作品でした。

 

柔らかい曲線と、光を吸い込む白磁の質感、細かい手作業の名残り、緊張感のあるエッジなど、ずっと見ていて飽きない作品です。本当に素晴らしい。私が造形系デザインをやってたから余計に感動するというのもあるかとは思いますけど、誰が見ても圧倒されるのではないでしょうか。

 

ひとつだけ惜しいなと思ったのが、解説文。例えば、天面が割れた作品をルーチョ・フォンターナと絡めて解説してあったり。割れ目は偶然の産物で、フォンターナ氏とは違うものでしょう。それに黒田さんは作品で語ると言ってるのですから、学芸員の解説文は無粋というものですよね。

 

図録が5000円もしたので、欲しかったけど買いませんでした。この美術館は写真撮影をしても良いので、もう一度観に行って自分で撮ろうと思っています。展示の照明も綺麗でした。50mmの単焦点で摂るのがいいのかな。