半年ぶりに、スタジオを借りてポートレートを撮影しました。被写体はフリーモデルの五十嵐エマさんです。ヘアスタイルを金髪にしたと知って、撮ってみたくなりました。
日本人の金髪は、どうしても違和感が生まれてしまいます。金髪といえば西洋人であり、日本人顔との組み合わせでは、どこかあわない感じがするからです。でも、そこに被写体としての面白さもあるので、一度撮ってみたいと思っていました。
今回使用した撮影機材は、NikonのZ5、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S、SB-700(3台)、SU-800になります。D750で撮っていた頃は、時々スピードライトの多灯撮影をやってましたが、Z5でスピードライトを使って撮影するのは初めてです。
D750は、ボディにストロボが内臓されていて、カメラ本体を他のスピードライトを制御するマスターとして使えます。しかしZ5は、ストロボも内臓しておらず、コマンダー機能がありません。他のスピードライトを制御するためには、Z5にマスターとして使える何かを取り付ける必要があります。
私はSU-800を持っているので、それをZ5に取り付けました。
このSU-800は、フラッシュ機能のないマスター専用のオプションです。もともとは接写用のSB-R200と組み合わせて、使われるものですが、スピードライトの撮影にハマっていたときに、CoolpixAをマスター化しようと思って購入しました。ところが、買ってみるとCoolpixAでは使えないことがわかりました。ニコンのホームページではCoolpixAで使えると記載があったのですが、誤記だったのです。
それで、購入してからずっと使っていなかったのですが、Z5用をマスター化するために使ってみると、とても便利な製品だと思いました。
SU-800は、ABCの三系列に分けたスピードライトの光量をそれぞれ設定可能です。SB-700をマスターとして使う場合は、リモートはABの二系列しか（SB-910は三系列）設定できませんし、また設定項目が多いため、操作がわかりにくくなってます。SU-800はマスター専用の単機能であるため、設定の表示や操作がシンプルで、とても使いやすいのですね。ニコンのミラーレスで、３台以上のマルチ発光をさせるのであれば、SU-800はとても良い製品だと思います。ちょっとお高いですけど。
今回の撮影では、３台のSB-700の配置は下図のようにしました。Aの光量を少し強めにして、Bは補助光として使い、Cはスポットのカバーをつけ、被写体の後ろを照らしました。AとBのスピードライトにはアンブレラをつけています。
レンズはNIKKOR Z 24-70mm f/4 Sで撮影しました。このところずっとNIKKOR Z 24-70mm f/4 Sを使ってます。さすがSラインのレンズです。絞って撮るのであれば、室内もこのズームレンズでじゅうぶんです。よいレンズだと思います。
カメラの設定は、ISO100，1/200、ｆ8.5のマニュアルモードで、フォーカスもマニュアルで撮影しています。また、MacBookとUSBケーブルで繋いで、撮った写真を確認しながら設定を変えて撮影しました。パソコンと接続して使う場合、カメラ側の設定を「USB充電しない」としておかないと、パソコンのバッテリーがすぐに減ってしまいます。
画像は彩度とコントラストを低めに、明度を高めに調整して、透明感のある雰囲気に仕上げてみました。撮って出しのデータは、もっと彩度が高めなのですが、金髪に黄色人種の肌があわないので、肌色を調整しています。
以下の写真は、スピードライトを使わずに、窓際の自然光で撮影しました。
可愛らしく撮れました。
24-70 f/4にソフトフィルターをつけて撮影してみたのが以下の写真です。
ソフトフィルターをたくはフォトショップで表現できるから不要じゃないか、とか最近思ってましたが、やはりレンズにつけるほうが綺麗です。でも大きい画面で見ないとわかりませんね。
今回の撮影で、金髪の女性のポートレートは初めて撮影しました。コスプレ写真っぽくならないようにするためには、やはり普通のポートレートよりも、仕上げの画像処理を工夫しないといけないようです。肌色と髪色ですね。
またドレスも撮るイメージを考えて用意しました。ある女性像をモチーフにして表現したいテーマがあったのですが、今回はそこまでの表現に至りませんでした。でもいつも撮っている写真とは、違う工夫をがいろいろありましたので、とてもいい勉強になりました。
