会社帰りに足を延ばして西梅田のジュンク堂まで寄り道しました。
私は阪急梅田駅と地下鉄梅田駅を通勤で利用しているので、本屋への寄り道は、茶屋町の丸善ジュンク堂か、ルクアの蔦屋です。この日は少し歩こうと思って堂島のほうまで歩きました。
いろいろ見ていてAndre Kertesz(アンドレ・ケルテス)の写真集が目に留まったので、買って帰りました。
帰って調べてみるとケルテスは1894年、ブダペスト生まれです。18歳でカメラを買い独学で写真を習得し、パリでフリーランス活躍。20~30年代のアバンギャルド・ムーヴメントの中で注目を集め、36年にアメリカへ移住するとヴォーグ誌などで撮影。64年にニューヨーク近代美術館で個展が開催されてからは、アメリカでも評価が定着した、とのこと。
今回買った写真集は、彼のポラロイド写真を集めた作品集です。
ガラスや鏡面を通じて、風景を穏やかな午後の日差しにあるような優しい情感で切り取っている写真ばかり。とても素敵な写真集です。
そういえば、私も ポラロイド写真は若い時に撮っていた時期があります。イラストを描くための下絵でよく撮ってました。目的を果たすとすぐに捨ててました。
この写真集を見て、そのとき勿体ない使い方していたなあと、後悔しました。大事に撮ればこんな素敵な写真集になるのです。この写真集では1枚1枚撮るときの写真への愛情が伝わってきますね。
写真は生きてる証である、なんて言ってる写真家がいました。目に見えるものから私たちの記憶はつくられています。目に見える美しい光景を写しとる行為は、我々が思っている以上に、精神的で崇高な価値があることなのかもしれません。
デジタルカメラは失敗しても、資源の無駄になはりませんが、写真を大切に撮るという気持ちは大切ですよね。
そいうことをちょっと考えさせられた写真集でした。