Cobalt's Photolog

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Affinity PhotoとON1 portrait AIを購入

Adobe CCがスタートしたのは2012年から。アプリケーションの料金をサブスクに変えてから、もう10年も経っているのですね。Adobeはサブスクの契約数を増やし、また少しずつ値上げをして、昨年のAdobeの売り上げは以下の通りです。

 

・収益は過去最高となる157億9,000万ドル、前年比23%増。
・デジタルエクスペリエンス分野のサブスクリプション収益は33億8,000万ドル、前年比27%増。
・GAAPベースの営業利益は58億ドル、前年比37%増。Non-GAAPベースの営業利益は72億6,000万ドル、前年比31%増。GAAPベースの純利益は48億2,000万ドル、Non-GAAPベースの純利益は60億ドル。
・通年の営業キャッシュフローは過去最高の72億3,000万ドル。
・当年度中に約720万株を買い戻し。

 

これはすごい・・・私がAdobeの経営層や大株主なら笑いが止まらないですね。売り上げが1兆7000億で、純利益が5442億ですよ。たいした優良企業です。でも、この数字を見て、腹立たしく思っているユーザーは少なくないと思います。儲けているのに、まだ値上げをしようっていうんですから、客にとってはふざけた会社ですな。

 

Adobeが利益を貪ることができるのは、Adobeアプリケーションが、デザインツールとして標準化してしまったからです。そしてアメリカ政府は独禁に厳しい国ではありますが、Adobeのソフトなんて、デザイナーやクリエイターしか使っていません。Microsoftは問題になっても、Adobeはやりたい放題なのですね。

 

いや、適正なサービスを提供していれば、サブスクもいいと思いますよ。でも競合相手のいないところで、企業は頑張りません。そしてこれは我々ユーザーがAdobeの製品ばかりを選んできた結果でもあります。

 

Adobeにお灸をすえるためには、ユーザーがAdobe以外の製品を使うしかありません。私は会社員ですので、勝手にAdobe製品を使うのを止めれませんが、以前から気になっていたAffinity Photoを個人的に買うことにしました。7千円でした。去年半額セールをやっていた時に買っておけば3千円だったのですが、Adobe対抗で頑張っている会社さんへの応援の意味もあり、気持ちよく代金を支払いました。

 

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Affinity Photoを購入したのは、Photoshopの代替ソフトとして評価が高いからです。またユーザーインターフェースが、Adobeに慣れている人にとって違和感が少ないということもあります。機能も豊富で、Photoshopよりもよく考えられているところもあります。全ての機能メニューをまだ確認できてませんが、写真を加工したり、画像を合成するくらいであれば、じゅうぶんではないかと思います。ただし、イラストを作成する目的であればIllustratorとの連携もあるPhotoshopのほうが使い勝手がよいです。

 

写真の補正が得意といっても、Photoshopのニューラルフィルターのような、肌の補正機能はありません。プラグインとして、ON1 portrait AIというソフトを見つけました。プラグインといっても、Affinity Photo内で使えるものではなく、アプリを立ち上げる使い方なのですが、試用版を使ってみて、悪くなさそうなので購入しました。9千円ほどでした。

 

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ON1 portrait AIは、綺麗にポートレートの肌補正が出来ます。Photoshopのニューラルフィルターにも負けていません。白目の補正ができたり、目の大きさを肌補正と一緒に変えれるところは、Photoshopよりも優れています。

 

プレビューでビフォーアフターの同時表示もできるので、補正の強度を変えながら確認できます。

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こういう肌の補正は、AIで画像から顔部分を認識し、マスクをかけて処理しているようです。そのため、暗かったり、顔が全部見えていないと、AIで顔の認識に失敗することもあります。そこの性能はPhotoshopのほうが精度が良いかもしれません。

 

また、ON1 portrait AIは、単体のアプリとしても使えて、バッチ処理(撮った写真をまとめて処理が出来る)もできるので、とても便利です。数十枚のポートレート画像をまとめて自動で画像処理できます。

 

残念なのは、不具合かどうかわかりませんが、Affinity Photoとの組み合わせでは、画像縦横の読み込みにエラーがあること。Photoshopでは正しく使えるのに。改良されるのを待ちましょう。

 

Affinity PhotoとON1 portrait AIでの脱アドビ率は8割くらいですかね。ポートレートの画像処理においては、という範囲ですが。当面は慣れているのもあって、Photoshopを使ってしまうと思いますが、ちまちま使っていこうと思っています。