前回の続きです。
モデルさんが優秀なときは、カメラマンである私は楽ばかりしてるのではないか、と思われるかもしれませんが、意外とそうではありません。
私がスタジオでポートレートを撮影する場合の時間は、いつも3時間です。
アマチュアカメラマンなので、スタジオを借りる費用を抑えたいというのがありますが、そもそも私の体力と集中力がもつのが3時間。それ以上時間を伸ばしてもダラダラ撮るだけになってしまいますから。
撮影がなぜ疲れるかというと、カメラを構える位置をモデルさんの身長にあわせているからです。バストアップの場合は顎あたり、全身の場合はお腹あたりにカメラを構えています。
私はモデルさんよりだいぶ背が高いので、カメラを上下させるのに全身の筋肉を使います。三脚を使えばいいという話もありますが、セットに時間がかかるし、撮る構図が単純になってしまいますので、身体を使うのです。
また写真を撮るときは、ずっと構図を考えているので、頭がとても疲れます。屋外で撮る場合は、移動したり、雑談を入れたりするので、そこまで疲れないのですが、スタジオの場合はずっと考えているので、集中力が持ちません。
頭も体も疲れるので、撮影はちょこちょこ休憩をいれながら撮っています。椅子を使うポーズでは、私も椅子に座って撮っています。モデルさんにとってもずっと立ちっぱなしでは疲れますから椅子のポーズは良いと思います。
この日は新しい靴がちょっときついなと彼女が言ってたので、靴を持った構図を思いついてこのようなポーズを撮りました。
その場の思いつきにしては悪くない絵になったと思います。