Cobalt's Photolog

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Z5とNOKTON 58mm F1.4 SLIIで紅葉ポートレイト

秋の大阪城公園でポートレート撮影をしました。

 

先日買ったばかりのZ5に、フォクトレンダーNOKTON 58mm F1.4 SLIIをつけて撮影しました。FTZをつけると望遠レンズみたい。

 

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NOKTON 58mm F1.4 SLII Nはコシナのマニュアルレンズです。数年前に4万5千円くらいで購入して、防湿庫に入れっぱなしにしていました。Z5のファインダーが、とても綺麗なので、このレンズを使って一度ポートレートを撮影してみようと思いました。

 

いろいろと気がついた点についてまとめます。

 

持った感じとバランスについて

 

まずはFTZとマニュアルレンズをつけたバランスについてです。FTZアダプターには当初好感を持っていませんでした。

 

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せっかくのコンパクトなミラーレスボディなのに、FTZをつけると大きくなってしまうからです。一眼レフのボディの厚みと同じくらいかと思って、寸法を測ってみると、Z5+FTZは背面液晶からFTZの前面までが76mm、D750は63mmでした。13mmも厚くなっているのです。

 

レンズを外してZ5のセンサー位置を見ると、ボディの前のほうにあります。一眼レフではミラー構造があって分厚くなるので、センサーをできるだけ背面に収納しようと頑張っていたのに、ミラーレスではセンサーを前に出しているのですね。昔のフィルムカメラと同じようなボディサイズになっても、センサー位置が前のほうなのです。ミラーレスのレンズが意外と長いのは、そういう理由なのだとわかりました。

 

それと、FTZの下側の四角い三脚固定部分。カメラ本体よりも下に出っ張ってます。不細工だなあ、と思いました。カメラを置くときも安定しません。

 

ところが、ですよ、撮影しているときは、以上の二点は気にならないのです。というのは、ピントリングが前のほうになるため、指で回しやすいし、出っ張った台座部分もカメラを持つ左手にうまくおさまるのです。見た目は悪いけど、持った感じと操作する感じはよいのです。さすがはニコンさん。うまくデザインされているということでした。見た目で偏見を持ってしまってごめんなさい。

 

 

さてカメラではなく、レンズの話をしましょう。まず三枚ほど撮影結果をあげます。

 

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58mmという画角について

 

ズームと単焦点を比べると、単焦点のほうがキレ、ボケともに優れています。逆光にも強いし、画像を後で見ると、やはり単焦点レンズはいいなあ、とあらためて思いました。スマホの小さい画面で見るとわかりにくいのですが、PCのモニターで見るとわかります。

 

しかし単焦点のデメリットは焦点距離が固定されるので、足を使ってカメラマンが動かないといけません。それが楽しいのではありますが。


上の写真では、しゃがんだ姿勢、椅子、立った全身を写しています。いろんな焦点距離のレンズを比較すると、58mmというのは様々なアングルで撮影できる単焦点の上限だと思います。85mm以上になると、上から見下ろしたり、下から見上げる構図というのは撮りにくくなりますので。望遠系でポートレートを撮ると単調になってしまうのは、被写体とカメラマンの位置がいつも同じ関係になってしまうからです。

また広角になればなるほど、撮れるアングルの自由度は増えますが、被写体が歪むというデメリットもあります。58mmは標準域では最も歪みの少ない焦点距離。被写体を正確に写します。撮って後で確認すると、58mmっていうのはいい画角だなあ、とあらためて思いました。(どのレンズに対してもいい画角と言っているような気もしますが)

 

f値とボケ、ピントあわせについて

 

明るい単焦点なので、今回はほぼf1.4の開放で撮影しました。ピントが浅くなるので、マニュアルフォーカスの作業がシビアになります。このレンズはCPU連動なので、Z5のフォーカスエイドが使えるので、ファインダー内の四角いガイドの色で、フォーカスを判断しました。

 

でもオートに比べると、ピントリングを回してフォーカスを合わせるのに時間がかかるため、AFレンズより撮影枚数は少なくなりますね。せめてf4~f5で撮って、特別なときだけ開放で撮る、という撮り方のほうがよいかもしれません。

 

ただボケっていうのは、写真を撮るときに便利で、背景に写りこむものすべてを誤魔化せるのですよね。多少いろんなものが入っても画面で主題が浮き立つのでよいです。

 

ただし、木々の間からの光など光源が多いと、光の玉がたくさんになってしまうので、ちょっとうるさくなってしまった写真も多々ありました。うるさいのが綺麗になってくれればよいのですが、私はボケマニアではないので、あまり詳しくありません。使いこなしをもう少し研究する必要があると思います。

 

以下は後からトリミングをした画像です。ソフトフィルターをつけなくても、女性の肌が綺麗に写っていると思いました。このあたりは古い設計のレンズを使う価値かもしれません。ふんわりとした画面で、瞳にピントがしっかりあってるとすごくいい感じになります。

 

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色について

 

今回は綺麗な色を撮りたい、と思いました。

 

綺麗な紅葉と、女性の綺麗な肌を表現したかったので、色はカメラにおまかせです。ピクチャーコントロールはポートレート、ホワイトバランスはオート、マルチパターン測光で撮りました。ポートレート撮影の場合、顔へのスポット測光で撮ることが多いのですが、ミラーレスのファインダーはタイムリーに測光結果がわかるので、撮りながらマルチパターン測光で撮った方がいいことに気づきました。顔の明るさはフォトショップで後から補正しました。

 

 

ニコンの色は、キヤノンに比べて悪い、黄色い、と言われていたのはもう随分と昔の話です。今は、遜色ないどころか、キヤノンに勝っているのではないかと私は思っています。今回のように色が大事な撮影でも、綺麗な色を吐き出してくれます。Z5のエンジンはEXPEED6。色はもう改良するところがなくて、輪郭処理とかを向上させているみたいですね。

 

以上、Z5、FTZ、NOKTON 58mm F1.4 SLII等、機材に対して大満足でした。

 

最後に、今回被写体になってもらったのはなほりさんです。瞳が綺麗で、透明感のあるモデルさんでした。ありがとう。