Cobalt's Photolog

About Photos and Arts

レンズ沼とレンズの価値

2020年の前半は、新型コロナの流行もあって、写真を撮りにどこかへ出かけるということを自粛していました。人のいないところへ行けば、遠慮なくいくらでも撮れるのですが、世の中が大変な状況のときに、外で能天気に写真なんか撮っているという行為が後ろめたくて、家の中で部屋の模様替えや持ち物の整理ばかりをしていました。

 

しかしそのおかげで、何年も適当に保管していたカメラやレンズ、フィルターなどの周辺グッズなどを、きれいに整理整頓することができました。

 

防湿庫や小物入れも買いなおして、カメラ機材をきれいに収納できました。気持ちがいいです。

 

f:id:toshihiko-w:20200909111630j:plain

 

しかし、あらためてカメラの機材を整理すると、仕事で使うわけでもないのに、よくもこれだけ買ったなあと自分でも思います。特に多いのがレンズ関係です。全部出して撮影してみました。

 

f:id:toshihiko-w:20200909111755j:plain

 

やはり多いですねえ。普通はこんなにレンズを所有する必要はないです。数えてみると単焦点が24本で、ズームレンズが5本ありました。

 

私のようにレンズをやたら買ってしまうことをレンズ沼なんていいますが、何故こんなにレンズを買ってしまったのでしょう。沼にハマるタイプはどんな人間でしょうか。簡単に自己分析してみます。

 

まず、カメラ趣味といっても、全ての人が同じような楽しみ方をしているわけではありません。百人百様。楽しんでいるポイントは異なります。それをわかりやすく説明するために、レーダーチャートをつくってみました。各評価軸は私の独断と偏見。それぞれ5段階になっています。

 

 

 f:id:toshihiko-w:20200724223651j:plain

 

 

まず被写体(写真を撮る対象)が大好きで、被写体の写真を撮るためにカメラを買う人は、以下のような感じになります。一眼レフのズームレンズキットを買って、追加でレンズを買わない人がそうでしょう。

 

f:id:toshihiko-w:20200724223849j:plain

 

このタイプの人にとって写真とは記録です。自分が撮りたい写真が撮れるようになると、もうカメラの勉強は終わり。後はひたすら撮るだけ。子供の写真を撮る、撮り鉄趣味の人、モデル撮影会で同じような写真をいつも撮っている人などです。写真をよく撮っている人の半分以上はこういうタイプですよね。

 

では私のようなレンズ沼にハマるタイプはというと、以下のような感じになります。実は被写体にあまりこだわりがなく、レンズによって変わる表現に興味があります。

 

f:id:toshihiko-w:20200724223915j:plain

写真そのものよりも、機材や性能、撮影技術に感心があるのですね。車趣味でいうと、車で何をするかよりも、車自体に感心があって、改造やメンテナンスが趣味になっている人に近いかもしれません。もともと写真を一生懸命やりだした理由が、ちゃんとした技術で写真を撮りたい、ということでしたから。

 

もちろん趣味ですから、人それぞれ、どんなレーダーチャートになってもいいのですが、車もカメラも、目的ではなく手段に興味が集中すると、いろいろなものが欲しくなるのでお金がかかります。

 

でも、そろそろ沼から脱出できそうです。

 

道具の価値は、やはりそれで何をするか、どんな価値を生むかです。それに誰かの写真を撮ってあげても、スマホでしか見てくれないのだったら、レンズにこだわっても仕方ないなあ、とか思うようになりました。まあでも趣味なので。これは趣味ですから。