Cobalt's Photolog

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ソフトフィルターについて

一時期私は、ソフトフィルターをよく使っていました。

 

その主な理由は、女性のポートレートを撮るときに、モデルさんのお肌のディテールを写さないようにすることで、肌の修整の後処理を最小限することです。

 

カメラが高性能になって、撮る側は喜んでいますが、ファンデーションでお肌を綺麗にする女性からすると、鏡で見たこともない高解像度の自分のお肌を撮られるのは不愉快でしかありません。一度、50mmの単焦点レンズでポートレートを撮らせてもらって、データをそのまま私たのですが、毛穴までくっきり撮れていたので、モデルさんに「もう撮られたくない」と嫌がられてしまったことがありました。

 

それから、レンズにソフトフィルターをつけてふんわりしたイメージで撮るようになりました。

 

以下は24-70mmf/2.8Gのレンズに、KENKOのソフトフィルターを取り付けて撮ったものです。カメラはD750です。

 

 

ソフトフィルターをつけて撮ると、光が拡散して白トビもしやすくなるのですが、お肌の調子を誤魔化せるのはもちろんのこと、撮って出しでも、ふんわりとした優しい写真になります。

 

しかしデメリットがあります。ソフトフィルターをつけると、オートフォーカスの精度が悪くなるのです。特に、ミラーレスの瞳AFでは、精度が悪くなり、せっかくの機能が生かせません。

 

たくさんソフトフィルターを買っていろいろ試していたのですが、AFの精度が悪くなるのがわかってから、あまり使わなくなりました。かわりにフォトショップで肌は調整するようになりました。ソフトフィルターと同じような効果を追加するのもフォトショップなら簡単にできます。

 

ただ、フィルターが光を受けて偶然に作り出す独特の雰囲気と同じような画像加工を、フォトショップで再現するのは時間もかかりますし手間がかかります。昔撮った写真を見返していると、久しぶりにフィルターを使ってみるのもよいかもしれないなあ、なんて思いました。